2017年9月1日金曜日

あの名店「一平」で修業した若者が始めた「大衆酒場 増やま」。昭和の老舗大衆酒場文化を新たな形で受け継ぎ広める船橋のレジェンドとなるか

週末の金曜日。
今日も想定より仕事が遅くなり、会社を出たのは20時近くなっていました。
一杯飲んで帰ろうと船橋で途中下車。
ずっと気になっている新進の大衆酒場の人気店を覗いてみようと思ったのです。


JR船橋駅南口から、飲食店が並ぶ狭い路地を抜けた先に、その店はあります。


大衆酒場 増やま
私が大阪に転勤中だった2015年2月開業という、まだ2年半ほどの新しいお店。
パリッとした暖簾や提灯がその証ですが、実はこの店は同じ船橋の老舗大衆酒場一平で修業した若者が開業したお店。
その辺りの考証は、私が知った風な事を書くよりも、敬愛する食べログレビュアーしろくま1124さんの名文にお任せするとしましょう。


予想はしていたものの満席。
お客さんが出てくる気配もありませんが、ここを訪ねるのは三度目。
20時半ですから、そろそろ出てくる人もいるでしょう。
今日こそは諦めずに入店を目指します。
降り始めた雨を避けるように、軒先の椅子に座って待つこと20分。


ようやくお客さんが何人か出て、入ることが出来ました。
21時少し前。
小さなコの字カウンターは、大衆酒場の正統派レイアウト。
短冊の料理もホワイトボードのメニューも、一平のそれに似ていますが、よく見るとそこかしこにオリジナリティがあって、似て非なるもの。
単なる暖簾分けではない店主の心意気が見て取れます。


まずはホッピーで。
もちろん煮込みと一緒にスタート。
期待が高まります。


ハチノスがメインの煮込みは、濃い目の味噌仕立て。
やや個性的な一平のそれとは異なる、万人受けするタイプ。
とはいえ、レベルの高い一品です。
一皿の量と値段を抑えた設定は、一人飲みが多い私にはありがたい。
これは300円


ホワイトボードから新さんま刺し
450円


生姜と一緒に口に放り込めば、秋の味。


ナカをお替り。
この濃さです。
金宮の四合瓶を入れれば良かった、とちょっと後悔。
ボトルキープは一平にはないシステムですし、しかも1,200円なのですから。


インスタグラムでも気になっていた紅生姜かき揚げ
300円


インスタ映えする料理ですが、味ももちろんグッド。
思ったよりもハードな歯ごたえです。
紅生姜の辛味と酸味、かき揚げの油にホッピーも進みます。


店に入った時からロックオンだった赤ウインナー
250円です。


ちゃんとタコになっているのが嬉しい。


ホッピーをお替り。
今度はにチェンジ。
今日は金曜日のせいか、ピッチが速いのが自分でもわかります。


これもずっと狙っていたハムカツ
串カツ屋のように油切りのバットにのって出てくるところが憎い演出です。


ソースをかけて。


しっかりと厚い。


私好みのハードな衣に包まれたジューシーな分厚いプレスハム。
250円で買える男のロマンです。


すでに濃い目のホッピーを4杯飲んでいますが、もう一杯違う展開で仕上げたいところ。
ホイスが目につきました。
これにしましょう。


ウイスキーの代用飲料として飲まれた歴史を知る人が、どれくらいいるでしょう。
一週間頑張った自分にお疲れ様。


もう一杯飲みたかったのは理由があります。
悩んだ末に注文した目玉焼
嬉しい半熟です。


醤油を垂らして。


目玉焼に箸を割り入れます。
実に絶妙な半熟加減を確認。


かなり満腹なのですが、これだけは食べたかったのです。


アルコール5杯、つまみもそれなりに食べて3,540円
今日の私の注文量は、はしご酒二軒分ありそうですから十分なセンベロ価格。
ボトルを入れれば、次回が安くなったかもしれません。


昭和時代の文化「大衆酒場」を、あえて平成30年に近い今、新たに立ち上げる若い店主の気概に敬服。
老若男女を問わない客で引きも切らないこの店の繁盛ぶりを見ていると、店主の考えは間違っていなかったと言えます。
三度目の正直でようやく入れたこの店を後にして、駅に向かいます。
東京に戻ってからどこにも入れていないボトルを、ここに入れることになるだろうな、と思いました。
昭和の老舗大衆酒場文化を新たな形で受け継ぎ広める船橋のレジェンドとなるか、目が離せないお店です。




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夜総合点★★★☆☆ 3.6

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