2016年1月8日金曜日

大切なお店にお別れのご挨拶。堀川戎そばの「旬味ひげ」で最後のひげママカレーと鴨吸い

残務整理で少し遅くなりました。
どうしても自分が訪ねたいお店を回る日を確保するため、今日は送別会のお申し出を頂いてもお断わりしていた数日のひとつ。

私が足を向けたのは南扇町の堀川戎の北の通り。
明日からの「えべっさん」に備え、テキ屋が忙しく屋台の準備をしています。


商売の神様、七福神の一人「恵比寿神」を、浪速の人たちは親しみを込めて「えべっさん」と呼びます。
商売繁盛を願う浪速の商売人には、初詣よりも大事な行事かもしれません。


そんな通りに沿って、今日訪ねるお店があります。
旬味ひげ
転勤2年目の2013年3月からのお付き合いですから、もうそろそろ3年が経ちます。
仕事の関係で時間が読めなかったので、お店の近くから電話したところ、
「ちょうど今ならカウンターに一席だけあります」
とマスター。
相変わらずの繁盛です。

暖簾を潜って満員の店内へ。
どうやら今日は奥では大宴会が催されているようです。
カウンターの端に腰掛け、まずは生ビール


マスターやご常連から声をかけられました。
「ちょうど良かったですね。たった今まで満席だったんですよ」
前のお客さんが出たので、私も辛うじて席を確保できたという次第。
ラッキーでした。
いつも通りの習わしで、まずは今日のオススメから。


塩ゆで一寸豆


さばきずし
脂ののった活きのいい鯖。
素材を活かした、絶妙の浅〆が私の好みです。


今日はこの店の大好物ばかりを頂こうと思って来ました。
じゃこみょうが
ゴマ油の風味と、さっぱりしたミョウガがマッチして、ビールが進みます。


GPS(ガーリックポテトサラダ)
初めてメニューを見た時は、思わず何の料理か聞いてしまいました。
ポテサラにガーリックを利かせた、癖になる味。
この店はハーフサイズでも出してくれるので、ひとり酒が多い私には助かります。
そんなサービスも私がこの店を愛用した理由の一つ。


好物ばかりが並びました。


今日のオススメ本ししゃもがありましたので、二尾焼いてもらいました。


これも大好物。


いったい何本飲んだか覚えていない、キープボトルの赤霧島


ちょうどラストの一杯です。
もちろんロックで。


血液サラサラを意識してオニオンサラダ
「オニサラ」とマスターが省略して言うのが楽しくて、これもよく頼んだ一品。


「今日は、足赤海老のフライが美味しいですよ。是非食べてみてください」
とマスターに勧められました。
信頼しているマスターの勧めに応じ、旬の食材に舌鼓を打ったこの店ともお別れかと思うと悲しくなります。


立派なエビフライが出て来ました。


カリカリ、サクサク、そして中はプリプリ。


もちろん頭から尻尾まで丸ごと頂きます。


「今までお世話になりました。ブログのおかげでお客さんも増えたので、ささやかなお礼の気持ちです」
とマスターご夫妻が魔王のロックを持って来ました。
「ありがとうございます。そんなつもりで書いていたわけでは無いのですが、いくらかでもお役に立てたなら良かったです」
グルメブログでもなんでもない、サラリーマンの単身赴任日記なのに、そんなことでお客さんが増えるなど、私の方が驚きです。


〆の前にもう一品、どうしても今日食べたいものがありました。
ひげママカレーです。
マスターの奥さん手作りの、キーマ風のカレーはしっかりスパイシー。
後から追いかけてくる辛さが、じんわりと発汗を誘います。


「ありがとうございます、覚えてくださっていて」
と、ママは私がカレーをオーダーしたことを喜んで下さいました。
「今日、絶対食べようと思ってたんです」
と私。


ハイボールを頼みました。
「やっぱりカレーにはハイボールですか?」
とママがにこやかに持って来ました。
「そうやねぇ」
と笑いながら答える私は、いつしか大阪弁です。


いよいよ最後の一品。
この店の〆といえば、名物の鴨吸いです。


鴨肉、葱、豆腐を薄味ながらも味わい深い出汁で煮て、玉子で綴じた料理。


薄味なのにしっかりと深みがあり、さっぱりしているようで、しっかりしている、そんな不思議なお吸い物。
酔った胃を労わるように、そして最後の空腹をしっかりと満たしてくれるように、身体中に滲み渡っていきます。


大好きなたまごがたっぷりというのも、私にはとても嬉しかったメニューです。


しっかりと味わって飲み干しました。


お会計をしてもらう時に、ママに尋ねました。
「ボトルのネーム、貰ってもいいですか?」
「え、ほんまですか?ありがとうございます」
と喜ぶママ。
でも、嬉しいのは私の方。
3年前にボトルをキープして、しばらくしてこの絵入りのネームをママが書いてくれました。
メニューと同じ筆ペンの、味わい深い文字で、キャノンデールにちなんだ自転車まで描いてくれた大切なネーム。
仕事で苦しかった時も、嬉しかった時も、このネームを眺めながらひとり酒を飲んでいると、本当に気持ちが穏やかになったことを思い出しました。


掃除の行き届いた厨房と店内、賑やか活気のある雰囲気、明るいマスターご夫妻とご常連さんに何度も元気づけられた、そんなお店ともお別れです。
お店の前で、お二人の写真を撮らせてもらいました。

撮影・掲載許可済み

何度もお礼を述べ、お店に背を向けて南森町の方へ歩きます。
同僚や同級生、家族まで幾度も連れてきたお気に入りのお店ともお別れです。
振り返りたい衝動にかられますが、それは余計切なくなるだけ。
もうお店が見えなくなった堀川戎の前で振り返りました。
明日からの「えべっさん」の準備は万端に整ったようです。
「そういえば、4年前の1月、ここに初めてお参りに来た時は、まだ天満の事は何も知らなかったなぁ」
と思い出しました。





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